菅政権が支持率を浮上させるために,小沢一郎を利用したのは潔さにかけた対応であった。
そもそも反小沢しか支持率を浮揚させる方法がないこと自体,政権の末期的な症状を示すものである。
与党の中の反対勢力に対する攻撃を,支持率浮揚の手段として利用するのは,小泉さんも利用した方法であるが,小泉さんには,まだしも郵政民営化という政策上の理由があった。ほんの数ヶ月前まで,トロイカ体制として協力関係にあった小沢を不倶戴天の敵であるかのように言い募るのは理解に苦しむ。「小沢なんて利用するだけ利用して切り捨てればよい」と考えていたのが本音だとしても。