上野千鶴子

上野千鶴子『生き延びるための思想』岩波書店,2006年.
私の考えるフェミニズムは,弱者が弱者のままで,尊重されることを求める思想のことだ。
(「自立した個人が連帯した<新しい公共>を創造する。」ことを私は理念としているが,社会的弱者は自立した個人になりうるのか,あるいは社会的弱者を自立した個人と仮定すべきかと疑問があった。しかし,「弱者が弱者のままで,尊重される」との考えはそのような疑問を乗り越えるものだと思う。)