田村理さん(憲法)

朝日新聞』2006年5月2日夕刊

公権力に制限を課して乱用を防ぎ,国民の人権をまもる。その手段として憲法を定める。そういう考え方を立憲主義という。憲法の存在意義である。
公権力を少数者が勝手に行使しないようにみんなで物事を決める「国民主権」。
公権力がしてはいけないこと(=人権)のリストを掲げて違憲審査制で保障する「基本的人権の尊重」。
そして,国家のために公権力が国民の命を犠牲にしてはならないと命じる「平和主義」。
憲法は公権力にしてもらっては困ることを定める法である。