立会い出産の記録

  • 7月3日(日曜日)

午後10時過ぎから不規則な陣痛が始まる。陣痛の起こった時間を記入して間隔を確認する。

  • 7月4日(月曜日)

断続的に陣痛が起こり間隔も徐々に縮まる。伴侶が病院に電話する。「出産には至りそうもなく帰ってもらうかもしれないがとりあえず来てください」とのこと。午前1時過ぎ,かなりの雨の中,伴侶のお母さんが運転する車で病院に行く。
診察の結果,「子宮口が4センチ開いているので,(いずれにせよ4日の午前9時に入院の予定だったので)入院してください」とのこと。
まず陣痛室で分娩監視装置。5分に1回ぐらいの陣痛。約40分。それから病室で。1時間ぐらい。時折内診を行い子宮口の状態などを診る。再び陣痛室。再度病室に戻りその後3回目の陣痛室。陣痛の間隔が2〜3分ぐらいになり,子宮口が全開になる。この間伴侶は陣痛のたびに一方の手をベッドの手すりに,一方の手を固く握りしめて痛みをこらえていました。かすかにうめき声を立てて。私は伴侶の背中をさすったり,声をかけたり手を握ったりしていましたが,大半はただ時のすぎるのを呆然と眺めていただけのような気がします。
午前8時過ぎに,とうとう分娩室に入る。何度か力んで「赤ちゃんの頭が見えています」といわれ,先生をはじめとしてスタッフの方が多数分娩室に集まったので,「これからとうとう本格的な出産か」と思うのもつかの間,あっという間に赤ちゃんが出てくる。伴侶も「本当に赤ちゃんが出てきたの」と聞く。
分娩後赤ちゃんの健康診断をして後,伴侶が胎盤などを取り除く処置をしている間,30分ほど赤ちゃんを抱っこしながら二人きりで過ごす。目を見開いて私の話をしっかりと聞こうとしているような彼の目が印象的だった。