政権崩壊?

朝日新聞の郷富佐子記者の記事によると,イタリアのベルルスコーニ政権の連立与党の一部が政権から離脱した。ベルルスコーニは辞任するのではと観測されている。
ベルルスコーニは大統領に拒否されたが,汚職事件の刑事被告人としての立場を有利にするために法改正をもくろみ人だ。イラク戦争にも参戦した。
イタリアと日本の政治はかなり似通っている。
第2次世界戦争の枢軸国で,戦後は一党優位政党制であった。汚職事件を契機として万年与党が融解し,政権交代が実現した。
政治の刷新を求める風潮の中で登場したのが,新党「フォルツァ・イタリア」(がんばれイタリア)を作った,メディア王のベルルスコーニである。
時期は異なるが,日本でいえば,「日本新党細川護熙であろう。
ベルルスコーニはいったん選挙で敗れて退陣したのだが,また復活した。
政権交代を実現しようと,野党が右往左往しているところも日本と似ている。
いったんは旧共産党の流れをくむ左翼民主党が中核となる「オリーブの木」が政権を奪取し,その間に左翼民主党のダレーマが首相となるという画期的なことになるが,ベルルスコーニに選挙で敗れてしまう。
今回の政変も野党にとってはチャンスなのだが,あいかわらず野党は分裂気味で,首相候補すら決まっていない。