権力者の常套手段

権力者の常套手段として,「相手の価値をおとしめること」があると思う。
今回のNHKの問題では「朝日新聞の捏造だ」と問題をすり替え,NHKへの権力者の政治介入という問題を「どちらの主張が真実なのか」という問題へと転換しようとしている*1。自己に有利なように情報を操作しているのだ。
<どっちもどっち>といううやむやな形にして問題が過ぎ去るのを待っている。
自民党民主党の関係でも,両者の差異がうきぼりにならないように,問題をできるだけ矮小化しようとしているのだ。例えば1月15日の朝日新聞には「年金改革ポーズ合戦」との見出しが出ている。根源的なちがいを政治戦術上のちがいへと矮小化している。
大きなちがいを「50歩100歩」の違いのようにイメージさせようとしているのである。

*1:もちろんどちらかが嘘をついているということは重要な問題だが。