沖縄旅行記

2002年の9月にゼミ合宿で行った沖縄旅行記です。
1日目 9月26日(木)
ほとんど初めてといっていい飛行機に乗る(前回乗ったのは22年前だから)。
乗る前はめちゃくちゃ怖かった(まわりのみんなにも怖い怖いと言いまくっていた)けど、乗ってみたらなんともなかった。むしろすごいスピードで離陸するので気持ちよかった。
2時間30分があっというまだった。
空の上から一面、見渡すかぎり青い空と雲ばかりという風景を見て、天国にいるみたいだった。思わず、スカイダイビングがしたくなった。
那覇空港到着。バスでホテルのある沖縄市へ。1時間ぐらいかかる。ちなみに沖縄には鉄道がない。到着した那覇市の風景は埼玉とそれ程変わらず(ビルとか建物とか)少しがったりしたけど、むしろ那覇市は沖縄のなかでは異質な存在で2日目以降は、琉球文化ともいうべき違った世界を満喫することができた。
ホテル到着。ビジネスホテルだけどとてもきれい。大満足だった。
沖縄市内を観光する。もともと沖縄市コザ市といっていた。
特に観光するところはなかった。人通りは少なかったけど、アーケード付きの商店街が大きかった。碁盤の目のようになっていたけどちょっと複雑だった。
夕食の後は地元の青年団の人たちに近くの公民館のようなところで「エイサー」という沖縄の踊りを見せてもらう。
「エイサー」とはお盆に先祖が帰ってきたときに、いっしょにきた悪霊を追い払う踊りだ。
だから大太鼓と小太鼓を使ってとても激しく踊る。それもかなり長い時間(10分以上だったと思う)。
それをまじかに見てすごい感動した。躍動感、リズム、踊っている人たちの体のキレ、それから琉球民謡にあわせて踊るんだけど、その唄の素晴らしさ。
そしてなんと素晴らしいことに、それぞれ希望するパートに合わせて「エイサー」を実際に教えてもらうことができた。
見てるのと自分でやるのとは大違いで、教えられても最初は難しくて思ったようにできなかった。「踊ることの喜びを感じてください。」と言われるが踊りを覚えるだけで精一杯でそこまではなかなかいけなかった。
でも最後にみんなで音楽にあわせながら踊った時、なぜかそれまでできなかったことがスムーズにできるようになって「踊ることの喜び」を感じることができた。「楽しい」との思いが心の底から湧き出てくる感じだった。教えてくださった方々に深く感謝する。
2日目 9月27日(金)
快晴。
ホテルで朝食。ビュッフェ形式。味はフツーだけど食べられるだけ食べてもいいというのがうれしい。
午前9時、バスでホテルを出発。午前9時だというのにすごい日差し。今までで感じたことがない日差しだ。さすがは南国・沖縄と感じる。
旅行に参加したメンバーは先生を含めて15人。でも貸し切りバスで、ガイドさんも付く。このガイドさんがまた優秀な方で、話が上手で、知識が豊富。とてもラッキーだった。
まずは、嘉手納基地を見る。4キロの滑走路が2本ある飛行場だ。対潜哨戒機、空中給油機などシーレーン防衛の要だ。
2日目、3日目はバスで沖縄を南北に縦断したので、沖縄に厳然と存在する基地の存在を知ることができた。道路だけが沖縄に返還されてそれ以外はアメリカ軍の基地というところが多数存在する。
それと建物がすべてといってもいいくらい、琉球の形式を備えているのが感動した。
赤い屋根や曲線。ビルやマンションでもどこかに必ず沖縄的な様式を備えている。
次に行ったのは読谷村。ガラス工房を見学する。実際にガラス製品を造っているところを見ることができた。すごい熱で溶けたガラスを形にするので、熱そうだったけど素手だったのでやけどしないのかなと心配になる。陶芸の工房も見るがここでは作っているところは見られなかった。ガラス製品と焼物は沖縄の特産品。
ここで「のぼり窯(がま)」を見る。陶器を焼く窯(かま)なのだけど、とてつもなく大きい。階段みたいになっていて、焼くところが1階から5階ぐらいみたいに分かれていて、そこに人が入れるくらい大きい。見た人みんなが驚いていた。
そして海に行く。万座ビーチ。
七色の海。本当にきれいだ。マリンブルーとはこのことだと思う。
日差しはあいかわらず強かったけど、海は案外、冷たかった。でもたっぷり日焼け止めを塗って4時間ぐらい海水浴を楽しむ。砂浜がきれいだったのも印象的だった。
3日目 最終日 9月28日
快晴。天気に恵まれる。
午前8時出発。まずはひめゆりの塔へ。沖縄戦で犠牲になった女性たち(15才から18才くらい)。日本軍に見放され、アメリカの毒ガスの犠牲になる。彼女たちが最後にいた壕(大きい)が保存され、その前に小さな塔が立っている。それがひめゆりの塔だ。「ひめゆり」とは彼女たちの通っていた二つの学校の校友会誌の名前が「乙姫」「白百合」というのでそれを組み合わせたものだ。その奥に「ひめゆり平和記念資料館」がある。さまざまな資料が展示されていた。時間がなかったのであまり見られなかった。1時間ぐらいゆっくり見たかった。でも、そのなかにあった「壕」の実物大の展示は犠牲になった人たちへの想像力をかきたてるもので、自分にとって初めて「戦争・権力・暴力」について考えることができた。
次に首里城へ。
琉球王朝の王が住んでいたところ。戦争で焼失してしまったのだが、10年前に復元される。
確かに素晴らしいけど、あまりに新しくて歴史を感じることができない。むしろ戦前から残っている城壁のほうがよいと思う。それから、首里城から見た那覇市の景色がきれいだった。
隣にあった沖縄芸術文化大学のほうが建物としては魅力的だった。琉球的な様式と現代的な様式をうまく組み合わせていたと思う。
最後に「国際通り」へ。沖縄でもっともにぎやかなところ。県庁や沖縄で一番おおきなデパートがある。1.6キロにわたって土産物屋さんやいろんなお店がならんでいる。
国際通り」のなかほどにある沖縄三越の前の通りを入ると「市場通り」というものがあって、ここがまたアーケードつきの巨大な商店街で、どこまでも店が続いている。
その途中にある「公設市場」の2階でお昼を食べる。市場では豚がそのまま売っているとかすごいところで、2階もけっしてきれいだとは言えないけれど、観光客がいっぱいいて、にぎわっていた。食べた「沖縄そば」もおいしかった。
またその先に<壷屋>という焼物屋さんのたくさんある通りがあって、そこでも2日目に見た「のぼり窯」を見ることができた。市立の焼物博物館があり、焼物を中心にしたまちづくりを行っているステキなとこだった。
ここには昼食を含めて2時間しかいられなかったので、残念ながらゆっくりできなかった。
午後3時。飛行場へ。
飛行機の出発まで時間があったのでブラブラしていると、琉球民謡や舞踊が演じられているのを見ることができた。とてもラッキーだった。とくに1日目に行った「エイサー」の曲や踊りを見られたのがうれしかった。
午後6時30分。羽田空港に到着。
無事に着く。乗る前は飛行機が怖かったけど、帰るときはあっという間に着いてしまって、もっと飛行機に乗っていたかったと思う。
沖縄とてもよかった。また行きたい。日々の生活の中に自分たちの文化が入っている。
「エイサー」をはじめとした、琉球文化にはまりそうだ。