「都市行政論」の岩見先生はまちづくりが専門です。
まちづくりとは日常の暮らしの場を,協働の力によって,日々よりよいものに作りかえていくことである。
コミュニティの協同的な力をはぐくみ,よりよいコミュニティをつくりあげていくこと。
とおっしゃっています。
その理論の中核となるのが,「<場所と場>のまちづくり」です。場所とは空間,場とはそれを構成する人間関係のことをいいます。この<場所と場>が個々人にとって「意味のあるもの」とすることがまちづくりの課題です*1。たんに空間的に建物が存在することがまちづくりではないのです。
この講義は通年で行われています。
前期は「近代都市計画批判」と題して,コルビジェ以降の近代都市計画に対する検討と批判,そして,先生の「場所と場のまちづくり」の理論と先進的なまちづくりの事例についての紹介が行われました。
後期は80年代以降,新自由主義的な改革によって行われている,民活と地方分権の問題と課題について論じられています。