社会思想史レポート

久しぶりに学校のレポートを書きました。読書レポートです。ただ,課題となった本*1に興味がもてなかったので,ほとんど読まずに,関編『ウォルフレンを読む』(窓社,1996年)を参考にしながら書きました。こちらの本は,後房雄さんと山口二郎さんの論文があり,興味深かったです。
「寺田光雄先生,不純な学生ですみません。」
でも,先生の講義は好きなのです。木曜日の講義は戦後の教育改革と民間教育運動についての2回目でした。最後は先生による,大江健三郎の「未来につながる教室」の朗読で終わりました。教育問題にも造詣が深い先生の,理想に燃えた「戦後の民間教育運動」のルポを読んでいる姿に,教育者としての静かな決意のようなものを感じました。「教育とは人間作りである」と先生はおっしゃっていました。
だから,この講義でも,私たちが社会を認識する眼を作ることを主眼としているそうです。
埼玉大学経済学部にはこんなに素敵な講義があります。そのうえ少人数で,最高の知性にふれられます。是非,知的な好奇心のある方,いらしてください。

*1:ウォルフレン『人間を幸福にしない日本というシステム』毎日新聞社,1994年.