午前6時
 今、深夜勤務の仕事から帰ってきました。
 妻と二人でこの画面を見ています。
 ちなみに妻の名前は、明美です。今年の3月1日に結婚しました。
 これから僕はお風呂に入って寝ます。
 また午後6時からは講義があるので楽しみです。
午後8時
八木信一先生の「地域システム設計論」の講義が終わりました。
夜間主コースの特徴は、少人数であることです。今日も2人でした。
「ローカル・アジェンダ21による地域からのSustainability」が特に印象に残りました。


埼玉大学で受講した講義で、課題となったレポートをここに掲載することにしました。
なお、レポートの様式は『社会学評論スタイルガイド』に準拠しているつもりです。(ですから「、」が「,」になっています。)
2004年前期で受講した「広域総合 高齢化社会を考える」の田中恭子先生に提出したレポートです。

高齢化社会を考える」レポート(2004.6.23)

避けられる人工妊娠中絶
――人工妊娠中絶についての講義を受講して――

経済学部社会環境設計学科4年 0131913 吉本徹也

1 はじめに

 わたしは,先週,レポートを書いたときは,人工妊娠中絶に賛成,反対は一概には決められないが,自己決定権を尊重するという立場から,人工妊娠中絶に賛成だった。しかし,講義を受講して,賛成でも反対でもない第3の立場があるのではと思った。それは,できるだけ人工妊娠中絶しなければならないような状況を回避すること,そして,妊娠してしまった場合には養子縁組を行うことによってそのいのちを殺さないことだ。

2 賛成,反対をこえて

 人工妊娠中絶に賛成か,反対かではなく,それを避ける方法をまずは考えるべきだ。そのためには避妊法の確立と性教育の充実が必要である。

 2.1 避妊法の確立
人工妊娠中絶は,未婚者だけではなく夫婦でも行われている。日本の年齢別人工妊娠中絶率も若年者と高年齢者で高い値を示している。また,望まれた出産に対する,意図しない出産の割合の高さにも意図しない妊娠の姿が示されている。
 避妊をするにはピルが最も効果的だ。しかし,日本の避妊法はもっぱら,コンドームにより,男性主導で行われている。それに対して欧米では,ピルによる避妊が一般的で女性主導の避妊が主流である。また,若年世代にもピルが普及している。薬局で容易にピルを入手できるのである。日本でもピルが解禁されたが,医師の処方箋を必要とするため,欧米のように容易に入手することができない。また,日本では,緊急避難ピルやIUDなど利用できない避妊法も多い。
 日本でも容易にピルを入手できるようにして,避妊を女性主導に転換し,効果的な避妊法を確立することが人工妊娠中絶を避けるために必要だ。

 2.2 性教育
 人工妊娠中絶を回避し,避妊法を確立するためにも性教育が不可欠だ。女/男の性の問題を考えなくては,避妊の問題を論じることすらできないのだ。しかし,日本の性教育は『思春期のためのラヴ&ボディBook』が回収・廃棄されたように,純潔教育の方向へと進もうとしている。性の問題を回避しようとしているのである。わたしは,スウェーデンのようにSexualityを自然なもの,肯定的なものととらえるべきだと思う。そこから,セックスの問題を避けないで論じ,避妊法を習得し,意図しない妊娠を,そして人工妊娠中絶を回避する方法を学ぶことができるのである。

3 養子縁組

 意図せず妊娠してしまった場合には,人工妊娠中絶ではなく養子縁組という方法でそのいのちを救うことができる。人工妊娠中絶論争において,今まで論じられてきた,「産むか,産まないか」にかわる第3の道である。不妊で悩む夫婦は多い。養子縁組は,その問題を解決する一つの方法であると思う。
「小さないのちを救う会」では,小さないのちを「小さなイエスさま」として迎え,神によって結ばれた新しい家族の一つのあり方として養子縁組を行う活動を行っている。

 4 おわりに

 人工妊娠中絶は,避けることができる問題だ。そのためには避妊法の確立と性教育が不可欠である。
「胎児は人間であり,殺すと殺人だ。」との認識を社会に浸透させ,まずは意図しない妊娠を避ける方法を制度的に確立しなければならない。しかし,意図せず妊娠したときには出産して養子縁組を行うことも考えられるべきである。いままでは,人工妊娠中絶に賛成か,反対かの選択肢しかないと考えられていたが,出産して養子縁組を行うことも考えられるべきなのだ。
先日発表された,日本の2003年度の合計特殊出生率は1.29となり,また戦後最低を記録した。低下の要因はさまざまに考えられるが,避妊法の確立と性教育の充実により,意図せざる妊娠を回避し,出産を自己決定のもとにおくことは「少子化」に対する一つの対策になるのではと思う。